概要
文字通り魔力を奪い取る技術である。高度な魔力コントロールスキルが必要。奪い取った魔力は上手く循環(適応)させれば自身の魔力として使用することが出来る。
基本的には接触していることが条件である。接触さえしていれば、手、頭、首、何でも問題ない。魔力奪取中には炎のようなものが見えるが、受け渡す側の魔力と受け取る側の魔力が混ざり合って反応を起こしているものである。熱くも冷たくもなく、実害はない。
過剰な魔力奪取は魔力過多(キャパオーバー)を引き起こすことがある。逆に、された側は魔力枯渇状態になることがある。
※妖精契約の際、妖精使いは要望に応えた代償としてマギストーンを介して妖精に魔力を提供する義務が課される。このときの要領は魔力奪取とほぼ同じである。マギストーンは高度な魔力コントロールスキルが無くても魔力奪取が出来る優れものである。
フェアリーンとフェアライムの魔力奪取
この二妖精は魔力奪取のプロ。魔力を奪うためのような体質。
通常では魔力奪取で相手からの魔力を自分に流す際、完全に吸収しきれず多少漏れ出てしまう。しかし、彼らは魔力を吸収すると同時に体内で循環させ、約0.2秒で魔力を毒化させる。毒化された魔力は器から勝手に漏れることはない。いわば逆止弁のような性質を持つ。
蛇足
正規の妖精契約以外ではフェアリーンがよく使っている。というかあいつくらいしか使っていない(マギ王国内では基本的に魔力奪取は犯罪である)。現状、妖精には魔力奪取の禁止を強制するのは条約上難しい。
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こんな難しそうなページの端っこ、誰も見ないわよね?……
例の常軌を逸した前髪を持つ星妖精のことなんだけど。あ、一応、兄のほうね。頼むから女性ばかり狙うのは辞めてほしい。出生率が下がるし城下町が男だらけになってしまうわ。
最近こっそり尾行して観察してるけれど、あの妖精一日に20人くらい声をかけてる。ナンパとかそういうレベルじゃなくなってきた。もはや、やり手の営業マンじゃないの。服装もそんな感じだし。女の子からも寄ってきているみたいだから、成約率120%くらいかしら?
…とにかく本当に困る。どうせやるならバランスよく襲ってほしい。だから私、交渉しようとしたのよ。苦労してメカランまで行ってアポとって、厳重警戒のマギ城に来てもらったわ。
条約締結以来あいつとちゃんと話すの初めてだったけれど、意外と話通じそうだったから素直に訳を話してみたのね。そうしたら、
「ミラー姫が一生、私に魔力を譲ってくださるならそれで手を打ちます」
とか言ってくるし。何よその上から目線は!!!「私の一生は貴女の一生と全然価値が違うのよ。お分かり??」って言ったら、あいつ、
「……私の一生ってそんなに価値があったんですね。知りませんでした。教えてくださりありがとうございます」
とか真剣な顔で言ってくるのよ!?ちげーわ!!!!!!寿命が違うってことよ!ほんと腹立つ…というか一生!?なんでこの私があんたに一生魔力を譲渡し続けないといけないのよ!そんなの魔力奴隷じゃないの!おっと、これ今は差別用語だったわね…。
…で、「あんた、私をなんだと思ってんのよ!」って思わず大声で言っちゃったのね。その場にはミサンガもいたからちょっと空気が凍り付いちゃいましたの。数秒後に、私も取り乱し過ぎたと思って反省したわ。そしたら、その矢先、あいつが、あのバカ妖精王が、
「世界一可愛い王女様ですよ」
もーーーなんなのあいつ!!!!!
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